橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

仔牛のハツのクリーム煮

classingkenji2008-07-24

近くのスーパーで、仔牛のハツを買ってきた。300グラムで2.5ユーロくらい。どう料理しようかと考えたが、まず作ったのが、このクリーム煮。といっても、ほとんど手間をかけていない。ハツとタマネギ、ニンニクをバターで炒め、スープストックとローリエで煮込み、適当なタイミングでジャガイモを入れてさらに煮込む。生クリームを投入し、塩胡椒で味を調えて完成。こちらは生クリームが安くておいしい。250グラム入りのパックがわずか1ユーロ程度だから、これをふんだんに使えば、適当に作っても美味しいものが出来上がるのである。ハツは少し取り分けておいて、ちょうど日本のモツ焼きの肉くらいの大きさに切り、ニンニクとオリーブオイルにつけ込み、フライパンで焼いてみた。これを2.5ユーロのミュスカデの白、あるいは3ユーロのボルドーの赤といっしょにいただけば、わずか7ユーロ程度で、2人分の豪華ディナーとなる。(2008.7.16)