橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

仔牛のカシラの煮込み

classingkenji2008-07-20

とあるレストランで出会ったのが、この料理。カシラの煮込みである。カシラと呼ばれる肉の部位は、頭の脂、ゼラチン質から、こめかみや、ほっぺたあたりの肉までが含まれる、はずだと思う。すると、全部集めて煮込めば、肉、ゼラチン、脂などが、混然一体のゼリー状になるはずだ。それをマスタードソースで食べさせる料理である。
東京の下町のもつ焼き屋が、作ろうと思えばかんたんに作れるであろう料理。安ワインに合うが、たぶん高級ワインにも、日本酒にも、ホッピーにもあうはず。