橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

金沢ホッピー事情

classingkenji2008-01-05

金沢にホッピーはあるのか? ごらんの通り、金沢大学近くのジャスコの酒売り場には、55ホッピーを含めてホッピーが三種類並んでいた。東京に55ホッピーを置く店は少ないから、むしろ進んでいるともいえる。一一八円という値段も、ごく普通の水準だ。金沢駅の西にある酒ディスカウンターのやまやにも、ホッピーはあった。ところが、ホッピーをおく飲食店は非常に少ない。ネットで検索しても出て来るのは三軒程度で、飲食店の集中する繁華街には一軒しか見つからなかった。それは武蔵が辻の「土火楽(どからく)」という店で、金沢で初めてホッピーが飲めるぞと期待し、開店の五時に合わせて向かったのだが、年末の特別スケジュールということなのか、今日は六時開店とのこと。七時からは別の店で飲むことになっていたので、残念ながら今回はあきらめることとした。ちなみに外に出ていたメニューによると、ホッピーセットが四五〇円、追加焼酎は一八〇円だった。(2007.12.26)