橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

代官山「ル・プティ・ブドン」

classingkenji2007-08-25

原稿完成祝いも兼ねて、今日は妻と二人で出かける。代官山のフレンチで、遅いランチ。実はこの店、三年前に披露宴をやった場所である。二時に入店したのだが、客は我々だけ。普段はかなり混んでいるのだが、さすがに時間が遅かったか。ランチコースは、オードブルとメインの三四〇〇円と、オードブルが二品になる四六〇〇円。今回は四六〇〇円のコースにして、フォアグラと鴨のテリーヌ、エスカルゴのブルギニオン、メインはこの店のスペシャリテである牛ほほ肉の赤ワイン煮。ワインは、最初にグラスのシャンパンと白をいただき、その後はマダム・ルロワのマコン・ルージュ(六五〇〇円)。ややボディ不足で酸味が前に出るが、時間とともに落ち着いてくる。実はメニューは、昼も夜も共通。夜はメイン二品のコースのみで高くなる。地下でありながら、ご覧のように日が差し込む店内なので、昼に行くとたいへん気分がいい。味は、私の知るフレンチの店では最高クラス。デザートもいい。二人で二万二千円のお会計だった。