橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

野方「秋元屋」

classingkenji2007-06-27

早稲田の「加賀屋」のあとは、浜田さんの案内で落合・野方方面へ。まずは落合の隠れ家のようなバー「日登美」でカクテルをいただいたあと、野方へ。駅の近くの「秋元屋」は、開店してまだ三年だというが、浜田さんに言わせれば「すでに西武新宿線沿線の名店のひとつという貫禄」が出てきている店。種類の多い焼きとんがおいしい。珍しいチレ刺しなども。凍らせたジョッキの中でシャーベット状になった焼酎を使う「シャリキン赤ホッピー」が絶品。これは、異次元の飲み物である。店は外まで客があふれて賑わう。客はみんな、気取らない居酒屋が好きで、自らも気取らない人たち。店と人の融合。これはたしかに名店だ。しかし、酔っぱらってしまった。どうやって帰ったか、覚えていません(笑)。