橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

早稲田「加賀屋」

classingkenji2007-06-25

四谷とも神楽坂とも違うが、ここに入れておこう。早稲田の「加賀屋」である。実は、三月二五日の居酒屋ブログ対談の続きで、前回は出版社の会議室だったが、今回は最初から居酒屋でやろうと相成った次第。ご一緒したのは前回と同じく、「居酒屋礼賛」の浜田さんと、酔わせて下町の藤原さん、そして『TOKIO古典酒場』編集長の倉嶋さん。
今回のテーマはホッピー、ハイボール、ホイスなどの下町ドリンクだったのだが、最初から藤原さんの博識と造詣の深さに圧倒されて、あまり口を挟めなかった(笑)。
「加賀屋」は、店によって多少ばらつきがあるように思うが、この店は当たり。煮込みも旨いし、串焼きも水準をいっている。もっとも、対談しながらだったので、串焼きは食べないうちに冷めて台無しになることが多かったが。ドリンクにも工夫があり、「金魚サワー」は、酎ハイに大葉が一枚と鷹の爪が丸ごと一本浮かぶというもの。涼しげで、夏にふさわしい。意外なことに、浜田さんは「加賀屋」が初めてとのこと。居酒屋ブログ界のカリスマにも、盲点というものがあるらしい。
五時の開店とともに入ったのだが、まもなく一杯になった。やはり、地元の人は安くておいしい店を知っている。この日の模様は、すでに『TOKIO古典酒場』編集長ブログに載っているので、こちらもご覧を。