橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「ふくろ」美久仁小路店

classingkenji2007-03-28

今日はサンシャイン60の58階で職場の送別会の後、ふらふらと美久仁小路へ。行ったのは、やはり「ふくろ」。ミル貝の刺身を肴に、ホッピーを飲む。今日の客も、大部分がスーツにネクタイ姿のサラリーマンだが、小上がりではOLの四人組が盛り上がっている。大衆酒場とはいえ、グループなら女性でも入りやすい店だろう。カウンターの向かいには、ヘッドフォンで何か聴いている六〇代男性。こんな酒場で音楽を聴くというのも、一人の時間の楽しみ方だ。落ち着ける、良い店だ。写真の通りが鍵型に曲がるところ、突き当たりが「ふくろ」である。(2007.3.28)