橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「のだぴん」

classingkenji2006-12-17

今日は二年前のゼミ生の忘年会で、新宿へ。といっても、集まったのは男三人だけ。なんという組織力のなさだ(笑)。一軒目は「美食酒家ちゃんと」というチェーン店で、これは完全にハズレ。料理は、創作料理のつもりらしいがありきたりの味で美味しくないし、酒の注文はなかなか通らない。ワインやウイスキーは、メニューにも「ワイン」「ウイスキー」と書いてあるだけで銘柄も産地もわからない。だいたい、最初に注文したビールより先に料理が出てくるし、お代わりを頼んでも、次の料理の方がどんどん先に出てくる。飲み放題だからという理由で選んだようだが、もう学生じゃないんだからね。もっとまともな店を予約しよう。
二軒目は、新宿が縄張りのH君のお薦めだけあって、いい店だった。ビルの地下にある「のだぴん」という店で、魚料理の種類が多く、刺身は十数種類あって、六〇〇円から九五〇円ほど。ビールはサッポロ黒ラベルスーパードライヱビス黒の三種類あり、大生が八〇〇円、大瓶が六八〇円と、新宿なら普通の値段。焼酎と日本酒も一〇種類くらいずつある。明日の予定があるので早めに切り上げたが、最後に食べた穴子寿司はとろけるように美味しかった。次は、一人で来てみよう。(2006.12.16)