ビールの味について
私はサッポロ党です。どこが好きかというと、まずホップの香りです。キリンラガーはホップの苦みは強いのですが、香りはあまりありません。アサヒスーパードライは苦みも香りもなく、ビールの味がしません。これに対してサッポロビールは、黒ラベル・ヱビスとも、ヨーロッパ大陸産ホップのフローラル&スパイシーな香りがします。
それでは、サントリーは? 昨日、仕事の帰りに知人と居酒屋に入り、サントリーモルツを飲んで驚きました。柑橘系の香りがします。これは、米国産のカスケードホップの香りです。エールタイプの地ビールではよく使われますが、淡色ラガービールにカスケードとは? ミスマッチですが、悪くはありません。リニューアルしたとは聞いていましたが、この手できましたか。しかしカスケードの香りのビールなら、ペールエールかアンバーエールが飲みたいですね。
さて、ビールと階級の関係について。『下流社会』の三浦展さんは『大人のための東京散歩案内』という本で、キリンは三菱系なので山の手ホワイトカラーのビールであり、サッポロは下町職人のビールだ、と書いています。たしかに、サッポロビールは下町の居酒屋でよく見かけます。珍しくなったサッポロの熱処理ラガーも、下町ではいまでもよく見かけます。東京中を飲み歩きながら、店においてあるビールの銘柄を地図にプロットして分布を明らかにする、というのは一度やってみたいテーマです。しかし、肝臓が持つかどうか・・・・。