橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「ビーボ」

classingkenji2014-09-19

池袋は名酒居酒屋の聖地といえるが、クラフトビールの店も多い。ここは、その一軒。東口を出て、ヤマダ電機の右側をまっすぐ進んだところの、スタバの地下にある。
国内と主にアメリカのクラフトビールを、樽生で二〇種類ほど。軽井沢よなよな、ベアード、富士桜、サンクトガーレンなど、有名どころを中心に良いものが揃っている。値段は三六〇ミリリットルのレギュラーグラスが八〇〇円から一〇〇〇円ほどで、一五〇円余計に払うとパイントグラスになる。ここはパイントを注文したほうがお得だろう。ビールの状態は、申し分ない。
店は気さくな雰囲気で、ゆったり腰をすえて飲み食いするというよりは、さっと一、二杯飲んで次の店へ、という使い方に向くと思う。国産クラフトビールの質は、きわめて高いと思う。しかし、ネックは価格だ。クラフトビール優遇税制が、ぜひとも必要だ。これによってビールを飲む若者の裾野が広がれば、大メーカーにとっても有利だと思うのだが。(2014.8.8)

豊島区東池袋1-20-5 B1F 
月17:00-24:00 火〜金17:00-26:00 土日15:00-26:00