橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

吉祥寺「吟の杜」

classingkenji2014-08-31

吉祥寺には、美味い日本酒、それも新世代の純米酒を出す店があまりないと思っていたら、ここ一、二年の間に相次いで開店した。この店はその一つで、今年二月にオープンしたばかり。カウンターの向かいの保冷庫には、「残草蓬莱」「風の森」など。置いているのはすべて純米酒で、無濾過生原酒が多いのがうれしい。値段は、九〇ミリリットルのグラスで四〇〇円または四九〇円と、たいへんリーズナブル。料理も、種類は少ないものの、魚を使ったいい肴が並んでいる。とくに、数種類の刺身と昆布〆めにした甘海老やイカを盛り合わせた「吟盛」(七八〇円)がいい。(2014.7.31)

武蔵野市吉祥寺本町1-8-14 六鳴館ビル B1F
11:30〜14:30(14時までの入店ならそのまま飲み続け可) 17:00〜24:00 無休