銀座の松坂屋が建て替え工事中である。このため、狭い通りを挟んだ向こう側の、銀座ライオン銀座七丁目ビルの側面がよく見える。一九三四年竣工、菅原栄蔵設計の名建築だが、普段はほぼ正面しかみることがない。こうしてみると、六階の会議室部分に細かい装飾があって、五階以下とやや様式が違うことがわかる。竣工当時の写真を見ると、六階の屋根の部分に瓦屋根の縁を模したようなギザギザ模様があるが、現在はすっきりした直線になっている。こんな角度から眺めることができるのは、今しばらくの間だけだろう。明るい時間にもう一度来て、写真を撮っておきたいものだ。(2014.6.30)