橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

新著近刊

一二月五日に新著が発売されます。題して「階級都市」。東京を主要な対象とした都市論の本ですが、とくに本ブログの読者の皆さんに読んでほしいのは、第5章。港区、板橋区練馬区、文京区、世田谷区、足立区をとりあげ、実地で歩いて格差拡大がもたらした風景の変化を追いかけたあと、居酒屋に入ります。取り上げたのは、六本木「三州屋」、麻布十番「あべちゃん」、湯島「岩手屋」、三軒茶屋「久仁」など。ぜひ、手に取ってみてください。Amazonではもう送料無料で予約できます。

序 東京のなかの東北
第1章 風景としての格差社会
第2章 なぜ「階級都市」なのかー都市構造と資本主義
第3章 異国の風景―「下町」と「山の手」の言説史
第4章 進行する都市の分極化―統計でみる階級都市
第5章 階級都市を歩く
第6章 階級都市から交雑都市へ

階級都市―格差が街を侵食する (ちくま新書)

階級都市―格差が街を侵食する (ちくま新書)