橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

福岡・天神「芙蓉」

classingkenji2009-09-30

九州弁護士会連合会に講演を頼まれ、福岡へ。八〇分の講演のあと一時間近い質疑と、ややハードだったがなんとかこなし、弁護士さんたちに連れられて宴席へ。
会場がここ。地元では知られた店らしい。一階は居酒屋風なのだが、今日は人数が多いので二階の座敷へ。弁護士さんたちの話題は、やはり裁判員裁判について。もうやったか、今度のはどんな事件か、など。次は、政権交代について。若い弁護士は就職難で、かなりの数が民主党政策秘書になるのではないかとのこと。そういえば、日弁連政策秘書の説明会をやるという記事も見た。
最初の席は上座の真ん中で、まわりは会長やら理事長やら偉い人ばかり。私がいては偉い人どうしの話も進まないだろうから、途中で若手の集まる卓に移る。最初は、ヱビスビール。次は、焼酎のお湯わり。あとでネットで調べてみると、ビールはキリン・アサヒ・サッポロとあり、六〇〇円。エビスとプレミアムモルツは六五〇円、この日に飲んだ芋焼酎の島美人は、ボトルで三〇〇〇円だから、高い店ではない。コース料理は三〇〇〇円からとのこと。福岡のビジネスマンは、こういうところで宴会をやるんだなと、ただの旅行では行かないはずの場所を覗かせていただいた一夜だった。支払いはというと、私は招待なので払っていないが、他の皆さんは七〇〇〇円くらいずつ出していたようだ。(2009.9.19)