橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

生桜海老

classingkenji2007-05-25

仕事のあと、新宿・やきとり横丁の「きくや」へ。ここはうまいモツ焼と刺身を同時に食べられるという、私にとっては貴重な店。柑橘系とハーバル系の香りのする不思議な味のハイボールも、三〇〇円と安くて美味しい。今日は、モツ焼を少し食べてから、旬の桜海老をいただく。最近は、スーパーでも見かけるようになったが、生の桜海老は以前はけっこう珍しかった。初めて食べたのは、静岡大学に就職した頃。赤く透き通って、宝石のように美しい。釜揚げ、かき揚げ、素揚げなど火を通したものも美味いが、鮮度が良ければ生がいちばん。今日、この店の桜海老は、東京で食べるものとしては、かなり美味しい方だった。(2007.5.24)