橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2012-11-28から1日間の記事一覧

木場「つちや」

この日の三軒目は、木場のこの店。「寿し炉端」と称し、元来は鮨屋のようだが、魚料理を中心にメニューが豊富で、日本酒も揃っている。 この日の刺身は、くるりと捻れていかにも生きのいい赤貝、ほとんど生に近いしめ鯖、太い脂の筋が走る大トロ、透明なホタ…