橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2011-07-07から1日間の記事一覧

池内紀『今夜もひとり居酒屋』

ドイツ文学者にして街歩きの達人・池内紀センセイの新著。『中央公論』に連載されていったエッセイの単行本化だが、連載時のタイトルは「居酒屋の哲学」だったらしい。哲学らしいところはたしかにあって、そのメインは居酒屋、または居酒屋の個々のアイテム…