橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2010-09-02から1日間の記事一覧

静岡「鹿島屋」

次に向かったのは、七月にも行った老舗の「鹿島屋」。創業は一九二八年で、現在の主人・角田光春さんは三代目。この店の初代と「多可能」の初代は、近くの酒問屋でいっしょに修行したことがあり、その縁で両店は今でも親しい間柄なのだという。 名店として並…