橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2007-07-12から1日間の記事一覧

吉田類『酒場のオキテ』(青春出版社・2007年・552円)

忙しくて、飲みに行けない。それで今日も、酒の本です。 酒場詩人として知られる吉田類さんの新著。タイトルにはあまり意味がない。前半は、浅草、下町、都心、新宿・中央線と都内各所の酒場街を概観していく。歴史や人情を織り込みながらの語り口はさすがだ…