橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2007-07-11から1日間の記事一覧

小林章夫『パブ 大英帝国の社交場』(講談社・1992年・600円)

英国のパブというのはまだ行ったことがないが、「居酒屋考現学」を提唱する私としては避けて通れない。本書は11世紀頃のインやエールハウスといった前身から説き起こし、現在(といっても15年前だが)に至るまでの歴史を描いたもの。とくに、その社会的機能が…