橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「ガヤガ屋」

classingkenji2009-11-12

いつもと違った道から帰ってみる。小田急線の南側、少し遠回りになるが、このあたりにもいろいろ店がある。駅から線路沿いに西方向へ二分ほど歩いたところ、新しい店ができている。これだから、たまには通ってみないと。
店の名は「ガヤガ屋」という。和紙を使ったぼんぼりが、いい感じだ。店先にもビールケースを使った速成のテーブルがあるが、中にもカウンターとテーブル。全部で一五人ほど座れるだろうか。料理は、秋刀魚炙り刺(四〇〇円)、アジタタキ(三八〇円)、しめ鯖(三八〇円)など魚系が中心で、その他、野菜ものや揚げ物など。全体に安い。うれしいことに、ホッピーがあり、セットで五〇〇円(だったと思う、記録紛失)。開店して間もないはずだが、若者たちで賑わっている。店員も若く、しかも手慣れた感じなのがいい。どこかの店から進出してきたらしく、今度吉祥寺で全店のスタッフが集まって宴会やりますなどという貼り紙がある。
ホッピーと刺身でちょっと飲んで帰る、などということができる店ができたのは大歓迎。入りやすい雰囲気で、女性の二人客なども。この不景気に、経堂は新しい店が増えつつあるのは、うれしいことだ。住所・営業時間等は、まだ確認していない。(2009.10.22)