橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

新橋「かおりひめ」

classingkenji2010-01-28

取材で今度、松山へ行くことになった。松山は、初めての土地だ。ちょっと予習をしていこうというわけで、新橋にある愛媛・香川のアンテナショップ「せとうち旬彩館」へ行く。
一階は特産物売り場で、お菓子、漬け物、干物、酒・焼酎などが所狭しと並んでいる。愛媛の日本酒といえば梅錦が有名だが、けっこう種類があることを確認。焼酎は、栗焼酎が多い。
二階は郷土料理の店「かおりひめ」。香川と愛媛と「香媛」というわけだ。出版社の人に予約を頼んでいたのだが、カウンター席しかとれなかった。客は、主にサラリーマン。地元関係の会社が会合に使っているかもしれない。料理は、香川名物の醤油豆、白天、うどん、そして愛媛名物のじゃこ天、ちりめん、鯛ちくわなど。みたところ、これといった特徴的な郷土料理はないようだ。酒は、梅錦、綾菊、雪雀、石鎚など。個性的というわけではないが、酒質のきれいな酒が多いとみた。
酒は一杯六〇〇円前後、一品料理も六〇〇円前後が多い。公共の施設だけに、良心的な価格設定だ。愛媛・香川に興味のある人はどうぞ。

港区新橋2-19-10 新橋マリオンビル2F
11:00〜23:00