
今日は銀座へ。銀座ライオンの銀座七丁目店で飲んだあと、久しぶりに寄ってみようと金春通りから路地に入る。唖然としてしまった。「樽平」が閉店している。東京の宝ともいうべき名店。一九三一年創業で、この場所に移ったのは一九五二年のこと。戦火を生きのびた木造一軒家で営業していた。貴重な文化遺産が、また一つ失われた。
初めて入ったのは、もう三〇年ほど前になる。それから頻繁にではないものの、年に一度くらいは訪れてきた。いろいろな思い出がある。この店に通った人なら、必ず何か思い出があるはずだ。これほど多くの人々の記憶にとどめられる店は、そうないだろう。長い間、ありがとう。(2017.8.7)