橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

高田馬場「浦野屋 やきとん てるてる」

classingkenji2017-03-23

「秋元屋系」というか、秋元屋から枝分かれした「ひなた系」の店には、できるだけ行くようにしている。まず裏切られることはない。この店は3年ほど前にできたとのこと。高田馬場駅から西側へ五分ほど歩いたところにある。
メニューは、「ひなた」をほぼ踏襲している。「ひなた」のメニューは、もつ焼きおよびもつ焼き派生のメニュー、イタリアン、魚介の刺身の三要素から成り立っている。「ひなた系」の場合は、「だいだら」のように魚の刺身がない場合がある。この店はというと、いちおう三要素揃ってはいるのだが、この日の魚介の刺身は、するめいかの刺身のみで、少々物足りない。もつ焼きの味はいいし、気さくな雰囲気もよろしい。また日本酒メニューは、十数種類とたいへん充実している。場所柄、通りすがりというよりは近所の常連が多いようで、店の人と親しげに話をしているのが微笑ましい。まあ、私の場合は早稲田キャンパスに立ち寄ったついでに行く程度でいいか。(2017.3.17)

新宿区高田馬場3-22-4
16:00〜24:00