橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

京都「赤いひつじ」

classingkenji2016-10-31

ホテルに帰る途中、河原町で見つけて入った居酒屋。ビルの二階にある、まるで食堂かラーメン屋のようなごく普通の作りの店。それだけに、京都というととかく身構えてしまうよそ者でも気楽に入れる。メインのメニューはおばんざいの盛り合わせで、五種盛りが一〇〇〇円と七〇〇円の二通り、三種盛りが七〇〇円。瓶ピールが五五〇円、中生が五〇〇円、チュウハイ類は四〇〇円。日本酒が京都産三種類をはじめ一〇種ほどあり、しかも、「まんさくの花」「鶴齢」「天明」と良いものを置いている。店主も飾らない気さくな人で、とくに雰囲気にこだわらず、おばんざいを肴に日本酒が飲みたいなら、行ってみていいと思う。(2016.9.3)

京都市中京区大黒町40-1 六曜社 2F
15:00〜23:00 日休