橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

要町「けむり屋」

classingkenji2015-10-31

今日は、おいしい肉が食べたい。というわけで、自宅から歩いて六分のこの店へ。山手通りから少し入ったところの一軒家で、外の板壁に「ロース」「サガリ」「三角バラ」などと、牛肉の部位を書いた札がたくさん貼られているのが目を引く。予約して、一階のカウンター席に座る。二階はテーブル席のようだ。
A5ランクの黒毛和牛を使っているが、薄く切り肉の量を少なめにして値段を抑えていて、希少部位は九八〇円均一。一部冷凍を使っているのも、コストを抑えるためだろう。酒の種類は少ないが、ビール、ホッピー、マッコリがあれば、焼肉を食べるのに問題はない。「品川ホルモン」と称する、内臓肉の盛り合わせが秀逸だった。(2015.10.10)

豊島区要町1丁目12−2
17:30〜0:30 無休