橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

サッポロ クラフトラベル

classingkenji2015-07-17

この日は、仕事のあと、一人で飲みに行く。まず行ったのは、池袋西口銀座ライオン。最近、銀座ライオンで出すようになった新しいビールが、これ。
日本では、クラフトビールがなかなか普及しない。ビールの酒税率が異常に高いため、手ごろな価格で売ることができないのが一因だが、それだけではないだろう。高温多湿の気候の下では、爽快な淡色ラガーが好まれるのはある程度まで仕方がない。しかし、そのなかで定着しつつあるクラフトビールのジャンルが、柑橘系のホップを使った中濃色エールである。代表格は「よなよなエール」だが、各地のブルワリーも同じようなエールを作っている。これをサッポロが作った。
いろいろな意味で、サッポロらしい。老舗大手の安定感。柑橘系エールの良さを持ちながら、あくまでもクリアで、平均的ビール好きの好みの範囲を外さない。缶入りで通販もやっている。(2015.6.3)
http://www.craftlabel.jp