新編著『戦後日本社会の誕生』
私としては、三冊目の編著となります。単著を含めると、一三冊目でしょうか。本書はSSM調査(社会階層と移動全国調査)のデータを用いて、戦前から戦後にかけての日本社会の転形過程を計量的に明らかにしようとするものです。
一九五五年に始まったSSM調査は、二〇〇五年までに六回を数え、カバーする調査対象者の出生年は、実に一八八五年から一九八四年の一〇〇年間にも広がっています。これはすでに、第一級の歴史的資料といっていいでしょう。とくにSSM調査の最大の特徴である職歴データなどは、職業的キャリアに関する長時間をかけた聞き取り調査にも匹敵するほどの情報量があります。そこで戦前から戦後にかけて生きた多くの人々を含む一九五五年と六五年のデータを中心に、「戦後日本社会」が誕生した過程を明らかにしようというのが、本書の目的です。私たちはこれを「戦後社会形成史」と呼んでいます。ご一読を。
- 作者: 橋本健二
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2015/05/20
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (2件) を見る