富山「米清あら川」
次に入ったのは、富山駅に近い「米清あら川」。本店は魚料理が売り物の老舗割烹だが、こちらは同じ素材を使ってシンプルな料理を出し、酒の種類を増やした居酒屋バージョンといった店である。
バイ貝の刺身は、肝を溶いてネギと醤油で味を調えたタレでいただく。タレの味が絶品だ。ハタによく似たオイボという魚の皮酢味噌和えは、ゼラチン質がはらりと融けて旨みが広がる、まさに珍味。写真は「沖の女郎(別名ヒメジ)」という珍しい魚の南蛮漬け。いずれも日本酒には最高の肴。酒は「羽根屋」で有名になった富美菊酒造が造るオリジナルボトルの「米清 純米酒」で、オリジナルボトルのたぐいとしては水準が高い。すると近くの女性客が席を立ち、「美味しかった、何食べてもおいしかった、幸せやった」と店長に感謝しながら帰って行った。素晴らしい店だが、たいへん混雑している。(2012.5.11)
富山市新富町1-3-19吉田ビル1F 17:00〜22:30 日祝休