橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

有楽町のガード下・今昔

classingkenji2011-02-15

新橋のあとは、有楽町のガード下。入ったのは「とん登運」である。ドイツ人夫はたいへん気に入って、はしゃいでいた。あとで聞いた話では、「これからは日本で居酒屋へ行くときはケンジの案内じゃないといやだ」と言ってたとか。
このあたりの様子は、二十数年前、私の学生時代とまったくかわらない。写真は当時のもので、プリントからスキャンした。店の様子は今とまったく同じ。地味な色のチェック模様の半袖シャツ姿が多いなど、客の服装が古い以外はほとんど変わっていない。ここも貴重な、都市遺産である。