橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

恵比寿「恵比寿横丁」

classingkenji2010-10-11

今日は、毎日新聞の取材で「恵比寿横丁」へ。最近、昔風の横丁を再現したような居酒屋や居酒屋街が増えているが、なぜでしょうか、というのが、記事の主旨らしい。そこで酒を飲み、料理をつつきながら、戦後ヤミ市から居酒屋横丁の形成、そして最近の居酒屋事情などについてお話しする。途中でワイタベさんも飛び入り参加し、記事のメドが立ったあともいろいろ飲み食いして盛り上がる。
この横丁、ずいぶん人が集まっている。サラリーマン、若者たち、業界人らしい派手な雰囲気のグループなど。集客力のない店が撤退し、あとに運営会社の直営店ができて、さらに人が来るようになったようだ。値段は安くないが、渋谷界隈としては決して高くない。
記事は、下のリンクからどうぞ。私の発言の主要部分は、こんな感じです。(2010.9.17)

橋本さんもすっかり酔いが回ってこられた様子。「横町は戦後長く愛され続けている。つまり人気が出るという意味でビジネスモデルとして確立しているんです。それを再生させると人が集まるというのは、ある意味いい目のつけどころですね」と恵比寿横丁を評価。そして付け加えた。
「これまでは駅前再開発をして、横町を壊して商業ビルなどにするケースが多かったが、そのビルが不況で次々に空き店舗が増えているのが現実。だから横町を壊しちゃいかんのです!」

http://mainichi.jp/select/wadai/news/20100924dde012040014000c.html