橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

日本エッセイスト・クラブ編『'10年版ベスト・エッセイ集』

日本エッセイスト・クラブが毎年、さまざまな新聞・雑誌に掲載されたエッセイから五〇編程度を選んで編むベスト・エッセイ集。今年は二次にわたる予選で一二〇編の候補作が選ばれ、最終的に五一編が掲載されている。
出版社からの掲載依頼で驚いたのだが、私が「居酒屋からの警鐘。」と題して雑誌『東京人』に書いたエッセイも、選ばれて掲載された。ふだんは「社会学者」としての評価しか受けないことが多いので、文学者の団体に認められたというのは、たいへんうれしい。何しろ「物書き」として評価されたわけだから。同時に選ばれたエッセイには、雨宮処凛飯沢耕太郎、池沢夏樹、岡田茉莉子黒井千次佐野眞一、三好徹、楊逸のものなど。顔ぶれもすごい。岡田茉莉子さん、読んでくれましたか。

散歩とカツ丼―’10年版ベスト・エッセイ集

散歩とカツ丼―’10年版ベスト・エッセイ集