西麻布「浜の家」
外苑西通りから六本木通りに出たところ、道路の反対側に、いかにも場違いな一軒家がある。それが、この「浜の家」。提灯には「おでん やきとり」とあり、外壁に所狭しと下げられた木札には、レバ、ハツ、カシラ、シロ、牛すじ、薩摩揚げ、京がんもなどと、品名と値段が明記されている。場所柄、庶民的な店構えをしていて実は高いのではないかと警戒する人も多いだろうから、いい配慮である。
二階もあるらしいが、一階のカウンターに席を取る。いい雰囲気だ。カウンターには、中年サラリーマンの一人客が何人か。二階には若者のグループがいるらしく、ときおり一人二人と階段を上っていく。と思ったら、カウンターの後ろのテーブル席に、若いサラリーマン三人組が座った。おでんも焼鳥も、普通に美味しい。
外へ出ると、目の前に「権八」の、すでに居酒屋の範疇を大きく外れた巨大な建物が。好対照である。この界隈に迷い込んで、普通の居酒屋に入りたくなったら、ここへ直行することとしよう。無休というのもうれしい。(2010.8.2)
港区西麻布2-14-7 11:30〜14:00 17:00〜24:00 無休 http://keiichi1208.hp.infoseek.co.jp/hamanoya1.htm