橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

藤原ヒロユキ「本当にうまいビール215」

日本で飲まれているビールのほとんどは、大手四社のメイン商品に代表される、ビルスナータイプ、そしてその変形としてのドライ系ビールである。ビールはとても多様な飲み物なのだが、多くの日本人は、そのごく一部しか知らない。世界の多様なビールも多数輸入されており、デパートや専門店へ行けば入手できるのだが、興味はあってもどれを飲めばいいのかわからないという人も多いだろう。
そういう人に格好のガイドブックが、これだ。日本の地ビール何種類かを含めて、世界中の個性的なビールが、楽しいイラストとともに紹介されている。ビールの入門書は何冊かあるが、市販品の紹介に特化しているという点が、これまでの本と違うところ。ビール好きにおすすめである。

本当にうまいビール215 (SB新書)

本当にうまいビール215 (SB新書)