橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「マンズワイン 勝沼ワイナリー」

classingkenji2010-05-02

翌日は、勝沼へ。「ぶどうの丘」でランチを食べ、ワインを買うのが主目的である。時間があったので、ついでに気に入っているメルシャンの工場へ、と思ったのだが、改装中で閉鎖しているとのこと。そこで、まだ行ったことのないマンズワインへ行ってみることにした。
国産ワインのシェアは、メルシャンが一位で全体の四分の一程度を占め、これにマンズとサッポロが続く。甘味果実酒を除けば、私が最初に飲んだ国産ワインはマンズだった。それは確か「マンズ・シルビア」という、国産・輸入混成のワインで、三〇年以上前の値段が七〇〇円。大学入試の前日に、眠り薬代わりに飲んだという、思い出のワインだが、現在は発売されていないようだ。
このワイナリー、あまり期待していなかったのだが、けっこう面白かった。工場見学では、製造工程に沿って工場内をひととおり見せてくれたし、試飲も充実。有料試飲もあって、高級ワインの「ソラリス」を全種類飲ませてくれた。キッコーマンの経営だけに、醤油・味噌関係の商品がいろいろあって楽しい。しかも醤油メーカーだけに、アミノ酸無添加の製品がいろいろあるのがうれしい。シェアがまあまあ大きい割に見かけることが少ないが、これから少し気をつけてみることにしよう。住所は勝沼だが、勝沼ぶどう郷駅より塩山駅の方が近い。(2010.3.25)

山梨県甲州市勝沼町山400
9:00〜17:00 無休