橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

海の幸のトリュフソース

classingkenji2010-03-24

トリュフといえばフランス料理の高級食材で、そう簡単に口に入るものではない。ましてや自宅でとなると、色・形といい大きさといいトリュフチョコレートそっくりなものを、手を尽くし数千円も出して入手し、慎重に調理することになる。ところが一昨年ヨーロッパに滞在した時、トリュフソースを使った料理を簡単に作る方法があることを知った。市販のトリュフペーストを使うのである。トリュフをみじん切りあるいはペーストにし、オリーブオイル、塩、スパイスなどと混ぜて瓶詰めにしたものだが、他のキノコ類で増量したものなどもあって、これだと安く手に入る。
今日は、旬を迎えた金目鯛と、ホタテを使ってみた。まず軽く塩を振り、バターで焦げ目がつかない程度にソテーする。ここにトリュフペーストを、二人分で大さじ一杯程度入れ、軽くまぶしたら好みの量の生クリームを入れてからめる。金目とホタテを皿に取ったら、追加の生クリームまたは白ワインでデグラッセし、皿に上から注いで出来上がり。家庭料理とは思えない、豪華なメニューとなる。
もっと簡単な料理だと、塩だけで味をつけたステーキに、トリュフペーストを上から塗りつけて終わり、というのも美味である。オムレツに載せるのもいいし、市販の温泉卵に載せるだけでも、素晴らしい卵の前菜となる。楽天のショップで売られていて、探せばタイプも値段もいろいろのものが手に入る。
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