橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「モッツマン」

classingkenji2009-12-11

ここしばらくの間、仕事や雑用が多く、外で飲むことが少なかった。今日は大学の帰り道、以前から気になっていたこの店へ。本店は新宿区役所の近くにあるが、私がいったのは、西武新宿駅そばの支店。七時前だというのにほぼ満員で、店員が「オモテでいいですか」という。要するに、店先に出した小さなテーブル席だ。寒い日だったが、モツ気分押さえがたく、ここに座ることにする。
ビールはスーパードライなので避け、ホッピーをいただく。セットで四〇〇円、中身二〇〇円だから、新宿にしてはリーズナブル。まずいただいたモツ煮込みは、牛の内臓のいろいろな部分をあわせて煮込んだもので、シロのこってりした味、ハチノスの歯触りなど、いろいろ楽しめる。豚のモツ焼きは五本盛り合わせが四五〇円。唐辛子味噌とコンソメゼリーのようなタレが添えられてくるのが、ユニーク。
あまりに寒いので、ゆっくり味わうこともできなかったが、いい店であることはよく分かる。今度はもっと早い時間に来て、じっくり楽しみたいものだ。(2009.12.4)

新宿区歌舞伎町1-24-3 新居ビル1F
17:00〜24:00 無休