橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

日中友好の味 江古田「同心房」

classingkenji2009-07-02

前から考えていた。ホッピーは、モツ焼きやモツ煮込みに合う。そして中華料理にも、モツ料理はたくさんある。それでは、中華風のモツ料理を食べながらホッピーを飲める店はないものか。ところが、中華もやってる大衆食堂のような店以外では、ホッピーを見たことがなかった。
これは、最近江古田にできた中華料理店。同名の店が、都内にいくつかある。店員は全員、中国人のようで、厨房のあたりで賑やかに声を掛け合っている。料理は、驚くほど安い。高い料理もあるにはあるのだが、二一〇円の小皿料理が何十種類もあるから、これを選んで注文すれば、安く済ませることができそうだ。そして、モツ料理が多い。モツの千切り辛口和え、レバーの醤油煮、豚タンの醤油煮、レバーの唐揚げ、ハチノスの和え物など。
最初に青島ビールを飲んだあと、ホッピーを注文した。白と黒があって、セットが四〇〇円(中一八〇円)。ハチノスの中華風和え物と並べてみると、なかなかお似合いの組み合わせである(写真)。このあと、豚タンとレバー唐揚げ、キュウリの辛み和えも食べる。いずれも、二一〇円。中を一杯追加し、しめて一八七〇円。ホッピーと、中華風のモツ料理。これはクセになりそうな組み合わせである。ただし、ホッピーは冷えていない。氷で薄めながら飲むスタイルである。(2009.6.30)

練馬区栄町30-2 
11:30〜14:30 17:30〜24:00 無休