橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「鳥広」

classingkenji2009-05-27

今日は、先日に続いて新橋へ。烏森神社付近を歩くと、前回入った「鉄火場」は、まだほとんど客が入っていないのに、その隣の店はもう満員に近くなっている。この店が、「鳥広」。入ってすぐ右にカウンターが六席分あり、左側にはテーブル席が奥まで続き、いちばん奥にはかなり人が入れそうだ。首からIDカードを下げたまま入ってくる客が目立つ。どこかの省庁の役人のようだ。
新橋では、さほど安い店ではない。生ビールは六五〇円で、どういうわけかホッピーも六五〇円。東京の普通の居酒屋としては、最高値ではないだろうか。酎ハイ類は四五〇円。焼鳥は大きめのもので、一五〇円から二〇〇円が中心。料理は四〇〇円から六〇〇円が中心で、四〇〇円のもろきゅうは高いが、六〇〇円の鮪ぬたは安いといっていいだろう。刺身も、九〇〇円くらいまで。全体に、値段の幅が小さい。
フロアを担当するおばちゃんたちが親切で、速くも遅くもなく、見ていて気分のいいペースで働くので、くつろいだ気分になれる。どんな人数にも対応できて、使い勝手は良さそう。波長の合う人は、繰り返し来るようになるかもしれない。場所については、先日来たときの写真も参照。(2009.5.21)

港区新橋2-9-12
17:00〜0:00 日祝休