橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

浅草橋「やまと」

classingkenji2009-02-04

座談会が終わって、外へ。この面々が、一軒で終わるはずはありませんね。次に向かったのは、「やまと」。噂には聞いていたが、私は初めて。入ってみてすぐに分かる、飴色に輝く名店。しかも、何もかも安くておいしい。なにしろ、瓶ビール四〇〇円、生大四四〇円、生中三三〇円。料理メニューも、大部分が二五〇−三五〇円。大ジョッキに入って、白濁したサワーが、不思議なおいしさだ。柑橘系だが、口当たりマイルドで、甘くない。新鮮そのものの、輝く身と白子が山盛りの鱈鍋をいただきながら、居酒屋談義は尽きないのだった。
浅草橋は、居酒屋の穴場。しかも、遠いわけではない。秋葉原からたった一駅足を伸ばせばいいのだから、ほんのちょっとの寄り道である。今度行ってみてはいかが?(2009.1.31)

台東区浅草橋1-10-14  
17:00-24:00 日祝休