橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「琉球ホルモン 経堂店」

classingkenji2009-01-22

最近、さほど規模の大きい会社ではないのに、多数の業態を同時並行的に展開する飲食店チェーンが増えている。この店も、そうしたチェーン店の一つで、経営するのは店舗プレミアム(株)という東京の会社。名前の通り、ホルモン専門店で、ホルモン(この店の場合は豚の大腸)二八〇円、タン先一八〇円、ガツ一八〇円など、ともかく安い。いちばん高いのは、トントロ、ロースなど四八〇円。牛と鶏もあって、いちばん高いのは特上カルビ九八〇円という値段。酒はプレミアムモルツ生が五三〇円、ホッピーセットが三八〇円(中は一八〇円)、酎ハイ類が三三〇円、二〇種類ある泡盛が四八〇円から七八〇円まで。焼物メニューを注文すると、七輪をもってきてくれる。今日は待ち合わせの時間つぶしだったので、ホルモンとタン先だけ注文する。タン先というのは、スライスに向かないタンの先端の細い部分を縦に細く切ったもので、炭火で焼いて食べるというのはいいアイデアだ。いずれも塩ベースだが、少々化学調味料臭が強く、肉の持ち味を殺しているようだ。ホッピーが安いのと、泡盛がいろいろあるのが取り柄。ネット情報を見ると、ものによっては美味しいらしい。今度気が向いたら、牛カルビでも試してみることにしよう。営業時間は不明だが、おそらく無休で、17:00から24:00くらいだと思う。(2008.1.16)

世田谷区経堂1丁目21-22