橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

中野「ブリック」

classingkenji2008-11-21

これは超有名店なので、ご存じの方も多いはず。創業は、一九六四年だから東京オリンピックの年。一世を風靡したトリス・バーの代表格だった。L字型のカウンターといくつかのテーブル。オーセンティックな雰囲気でありながら、安く飲める店である。トリスを使ったハイボールは、なんと二〇〇円。きちんと計ってソーダを注ぎ、静かにかき回してレモンピールを飾る、ちゃんとしたハイボールである。ちなみに角を使うと二八〇円とのこと。他にも、ビールや各種のウイスキーがあり、トリスハイほどではないが、リーズナブルな値段。カクテルは飲んだことがないので、よくわからない。料理も、四〇〇−五〇〇円台が中心。安いとはいっても、あくまでも正統派のバーですから、静かに飲みましょう。客は、地元の中高年やカップルが中心。サントリーのホームページに、詳しい紹介がある。
銀座、八重洲、新橋にも同名店があり、こちらはトリスハイが三〇〇円。中野店ほどではないが、都心としては格安の本格的バーとなっている。

中野区中野5-61-3
17:00〜24:00 日休
http://www.suntory.co.jp/whisky/torys/bar_tanbow/nakano/brick1.html