橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「レプロット」で飲むシューベルト

classingkenji2008-01-15

少々長旅だったが、年末に東京へ帰ってきた。休みに東京見物をという義妹と姪もいっしょである。料理をするのも面倒なので、四人でお気に入りのイタリアン「レプロット」(前回)へ。四人だから、料理もいろいろ注文できる。今日は、たまたま入荷していたニュージーランドの名品、シューベルトを飲むことにする。まずは魚介類や鶏肉のオードブルとパスタを注文し、ソーヴィニョン・ブランをいただく。フルーティーで濃厚だが、やや旧世界的な落ち着きもあるという、ニュージーランド・ワインの良さがある。メインには鴨や豚、羊などの肉料理で、ピノ・ノワールをいただく。今日飲んだのは、以前飲んだものとは違って、マリオンズ・ヴィンヤードという名がつく。ニュージーランド・ワインの特質がもっとも発揮されるのは、やはりピノ・ノワールだろう。しかも、リーズナブル。四〇〇〇円クラスのブルゴーニュを飲むなら、こちらの方がずっと満足感がある。ただし、なかなか手に入らない。飲みたい人は、アサヒヤワインセラーの在庫をこまめにチェックすることである。(2007.12.28)[rakuten:asahiya-wine:1429784:detail]