新作(?) ホッピー・アンバー
この夏は、ずいぶんホッピーのお世話になった。猛暑で乾いているときは、ビールですら甘ったるくしつこく感じることがある。だからといって、スーパードライの金属的な不味は願い下げだ。すっきりしてしつこくないビールがあればいいわけで、ヴァイツェンビールが夏向きとされるのは、ここに理由があるのだろう。暑い沖縄でオリオンビールが好まれるのも、同じだ。ホッピーの、苦さ控えめで、すっきりした中に麦汁の甘味がほのかに感じられる味は、オリオンビールに通ずるものがある。しかし涼しくなってくると、ホップのフレイバーや苦みも楽しみたくなってくる。それでは、ホップの香りを生かした新しいホッピーが作れないか。試しに作ってみたのが、この「ホッピー・アンバー」である。
まず、濃いめのホップティーを作る。使ったのは、地ビールでよく使われる「カスケード」という品種のホップで、グレープフルーツのような柑橘系のフレイバーが特徴。「よなよなエール」に使われているホップだといえば、味を思い出す人もいるだろう。このホップティーを焼酎に混ぜると、ほのかに緑色の緑茶のような焼酎になる。これをホッピーで割るのだが、こちらは普通のホッピーとホッピー・ブラックを半々にする。ちょうど、地ビールのペールエールのような色だ。ホップのフレイバーが生きている。それが、ハーフ・アンド・ハーフのホッピーにマッチする。予想以上の出来上がりとなった。ホッピー・ビバレッジさん、商品化してみませんか。ちなみに写真でタンブラーの下にある銀色の袋が、ラミネート袋入りのホップペレットである。