橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

「コントワー松喜」

classingkenji2007-07-02

いちおうフレンチとしておいたが、ここはフレンチと和を融合させた店である。オーナーシェフの菅沼豊明氏は、「料理の鉄人」で鉄人・中村孝明に勝ったことがあり、経堂にこの店と、正統派フレンチの「グラン・コントワー」をもつ。本日のコースは、まず前菜の四点盛り(写真)、鱧梅肉、キス、トマト、茄子などのにぎり寿司、大根のコンソメ煮の上に載せたフォアグラ大根、豆腐と蓴菜のすまし汁、白身魚プロバンス、イベリコ豚のソテー。経堂駅南口から農大通りに入り、有名ラーメン店「せいや」のところで左に曲がってすぐ右側。ランチもあり、コースの他、フォアグラどんぶりなどを食べることができる。私は洋食も和食も好きで、最初はやっぱり刺身が食べたいとか、洋食を食べたあとでも焼鳥屋に寄りたくなるというところがあるので、この店ならすべての欲求を満たすことができる。ワインはボトルで三〇種類ほど揃い、他にビール、日本酒、焼酎など。 (2007.6.24)