橋本健二の居酒屋考現学

居酒屋めぐりは私の趣味だが、同時にフィールドワークでもある。格差が拡大し、階級社会としての性格を強める日本社会の現状を、居酒屋に視座を据えて考えていきたい。日々の読書・音楽鑑賞の記録は、「橋本健二の読書&音楽日記」で公開中。社会学専攻、早稲田大学人間科学学術院教授。

2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

ザルツブルク「ゲブラー・ブロイ」

この店は、ホテルが併設されたレストラン。ホテルは数年前にスター・インというホテル・チェーンの一つに模様替えし、レストランも新しくなった。今回の宿は、このホテルである。 樽詰めビール(Bier vom Fass)が六種類あり、値段は〇・五リットルで四ユーロ…

ザルツブルク「シュテルン・ブロイ」

ここは、一五四二年創業という、ザルツブルクでももっとも古い部類の醸造所兼ビヤレストラン。時代からいって、モーツァルトが来ていてもおかしくない。 二〇一三年から一四年にかけて改修工事が行われていたため、前回二〇一四年にザルツブルクへ来たときに…

ザルツブルク「シュティーグル・ブロイヴェルト」

二年ぶりに、ザルツブルク音楽祭へ行ってきた。音楽祭と並ぶ楽しみは、ビールとワイン。シュティーグルはザルツブルクを代表するビールで、その工場がザルツブルクの中心部からバスで一〇分ほどの所にある。入場料を取られるが、小さいジョッキで三杯分の試…

中目黒「ばん」

この日は恒例の聖心女子大学での集中講義のあと、居酒屋を求めて中目黒へ。店を物色していると、「ばん」の看板が目に入った。「ばん」といえば、もともと中目黒で創業し、閉店のあと祐天寺で復活したもつ焼きの名店である。その店が、中目黒にできていると…

「もり山」

池袋といっても、いちばん北のはずれの住宅地にある、席数わずか五つの小さな割烹。基本は予約のコースのみで、ホームページで予約状況の確認と予約ができる。 この日の料理は、先付けが枝豆のだし浸し、サザエの煮物など四点、トマトの冷たいスープ、醤油と…